スーパーで見つけた「サビない油」― 日清ヘルシークリアの秘密
スーパーで面白い食用油を見つけました。
それが、日清オイリオの「日清ヘルシークリア」です。

実は、この商品は知り合いが開発に携わったと聞いていたので、以前から気になっていました。
今回改めて手に取ってみると、「鮮度長持ち、サビないオイル」というキャッチコピーが目を引きます。
この製品は、
・Neoナチュメイド製法
・日清ウルトラファインバブル製法
・酸化ブロック製法
という3つの技術を組み合わせた「ウルトラ酸化バリア製法」によって製造されています。
今回は、その中でも特に興味深い日清ウルトラファインバブル製法について紹介したいと思います。
ウルトラファインバブルとは?
最近では「ウルトラファインバブル」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
ウルトラファインバブルとは、直径1 μm(1000分の1 mm)未満の非常に小さな気泡のことです。
通常の泡とは異なり、長時間液体中に存在できるという特徴があります。
超微細な泡が毛穴やシワの奥に入り込み、通常の水では届かない汚れや皮脂を吸着して洗い流すことができるとされています。
そのため、毛穴の奥の汚れを落とす美容分野や、住宅・水回りのお手入れ、さらには農業や工業など、さまざまな分野で活用されています。
この技術を食品に応用したのが、日清ヘルシークリアです。
油は酸素によって酸化する
ご存知のとおり、油脂は空気中の酸素と反応すると酸化が進みます。
以下は脂質の自動酸化の模式図です。

青色で示した酸素が脂質と反応し、過酸化脂質を経て、最終的にはアルデヒドやケトンなどの酸化生成物が生じます。これらが、いわゆる「油の嫌な臭い」や風味の劣化の原因になります。
意外かもしれませんが、酸素は空気中だけでなく、油の中にも溶け込んで存在しています。
私たちは油を透明な液体として見ていますが、その内部には目には見えない酸素が溶け込んでいます。この溶存酸素も、保存中に起こる油脂の酸化を進める要因の一つと考えられています。
窒素のウルトラファインバブルで酸素を追い出す
日清オイリオのホームページによると、「日清ウルトラファインバブル製法」では、窒素のウルトラファインバブルを油中に導入することで、溶存酸素を低減する技術が採用されています。
つまり、酸化の原因となる酸素をあらかじめ減らしてしまおうという発想です。
酸素が少なくなれば、油脂の酸化反応そのものが起こりにくくなるため、開封後も風味や品質が長持ちすると期待されます。
従来、油脂の酸化対策というと、ビタミンEなどの抗酸化物質を加える方法や、遮光ボトル・窒素充填などが一般的でした。
そこにウルトラファインバブルという新しい技術を組み合わせた点は、とても興味深いと感じました。
まとめ
油脂の酸化は、食品のおいしさや品質を左右する重要な現象です。
その酸化を抑えるために、窒素のウルトラファインバブルで油中の酸素を追い出すというアイデアは、食品分野では比較的新しいアプローチと言えるでしょう。
実際の酸化抑制効果については今後さらに詳しく調べてみたいと思いますが、食品科学の視点から見ても非常に興味深い技術でした。
もう一つ印象的だったのが、「サビないオイル」というキャッチコピーです。
油は「サビる」わけではありませんが、鉄がサビる現象も油が酸化する現象も、どちらも本質的には「酸化」です。
「酸化」という少し難しい言葉を、誰もがイメージできる「サビ」に置き換えた、とても秀逸な表現だと感じました。
CMにドラえもんを使っているからでしょうかね?今度聞いてみたいと思います。
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